自己責任のススメ
依存症の解決は自立で、自立するためには責任感が不可欠です。
依存症になった一因に親の過保護・過干渉や学校のイジメがある場合もあるでしょう。しかし、他者に責任転嫁している間は、「自分が悪い事をしたのだから謝って償う義務がある」という責任感が芽生えないので依存症は治りません。
ですからティーンチャレンジでは絶対に責任転嫁させません。たとえ虐待を受けた人にでも、「あなたが依存症になったのは全部あなたの責任。あなたは親も過去も変えられないけど、自分の未来は決められる」と教えます。
責任はパワーです。社長が業績不振の責任を問われるのは、会社の舵取りをする力を持っていたのに間違って使ったからです。「力を持っている=責任」なのです。
ですから、自分の人生に起こることは全部自分の責任だと決めた瞬間に、自分の人生を変える力を手に入れられるのです!
自己責任のススメ 2
自分のしたことは全部自分の責任だと決めたとき、人は自分の人生を変える力を手に入れることができます。しかし、全部自分の責任だと認めたからといって、その責任を取れる訳ではありません。
ティーンチャレンジの生徒は薬物乱用者でした。つまり犯罪者です。アル中でした。酔った勢いで家族や無関係の他人に暴力を振るいました。ギャンブル依存症でした。借金は一生働いても返せる額ではありません。ドラッグの売人は薬物を売った相手だけでなく、その人の家族まで不幸にします。依存症者の親は心労で健康を害し、兄妹は就職や結婚で肩身の狭い思いをします。クスリの売り上げはヤクザの資金源になり、密輸された拳銃で人が殺されることだってあるかも知れません。そんな負の連鎖の責任を完全に取ることは不可能です。
だからこそ、聖書にイエス・キリストが自分の罪の罰を身代わりに受けて十字架の上で死んでくださったと書いてあるのを信じるしかないのです。謝って済むことではない、いくらお金を払っても償いきれないことをしてしまいました。「責任を取れ!」と言われたら彼らは自殺してしまうでしょう。(自殺したからといって責任を取ったことにはならないのですが。)自分がしたことは全部自分の責任で、でもその責任を取ることができないので、イエス様が御自分の命と引き換えに償ってくださり、神様に赦して頂いたと信じることに決めたのです。
神様に赦されたからといって刑務所に行かなくてよくなるとか借金が帳消しになるとかではありません。彼らは警察に自首し、家族に謝罪し、借金を返し、少しでも世のため人のためになることをしようとしています。自分には負いきれない責任をイエス様が負ってくださったと分かったからこそ、自分にできる限りのことをしたいと心の底から思うのです。彼らは今、結婚して子育てし、やり甲斐のある仕事に打ち込んでいます。幸せです。